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スコットランドの名峰ケアン・ゴームの北側から
ガラっと変る景色、冬にはブリザードが吹き荒れ
る事もしばしばですが、春になると赤紫色のヒー
スの花が大地を覆うハイランド地方独特の風景、
その中を北東へ流れる川がリバー・スペイです。
太古から繰り返されるサーモンの営み、多くのアン
グラーが憧れる川スペイ、その川から少しだけ受
ける天然の幸。
このサーモンは、14ポンド。
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ヴィクトリア女王即位後の大英帝国時代から、
ほとんど変る事なく続いてるであろう、リバー・
スペイ春の一コマ。ダブルハンド・ロッドがよく
似合うこの綺麗な風景にも人の手は入ってい
ますが、彼らはその川の自然を歪めずに、
上手く付き合っています。
その場しのぎの自然保護や、環境を浪費す
るだけではない彼らの姿勢からは、これから
の日本の川づくりの参項になる事も多くある
と感じます。
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正真正銘、リバー・スペイのアトランティック
サーモン。エビ、イカ、小魚を捕食しながら
大西洋を回遊し、そして生まれ故郷の母川
へと、産卵のために回帰します。
産卵後には再び海へ下り、体力を取り戻し、
再度の産卵が可能となり、これを3〜4回
繰り返すうちに、とてつもない大きさへと成長
しつづける魚です。
北米のスチールヘッドと並び、世界中のアン
グラーの究極のターゲットの一つと言われて
います。
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ゆったりとした、ハリーのシングル・スペイキャ
スト。ロッドティップを高く持ち上げずに、低い
位置から一気にラインを引き抜くこのキャスト
方は、ロッドの反発力を十分に使える実践的
なキャスト方です。また、アンカーを着ける際
(イングランドやスコットランドではアンカーと
言う表現はしないが)フライラインから先に水
面へ突っ込む心配が無く、ラインと同時にフ
ライが着水するので、フライが絡むなどのト
ラブルを回避出来ます。
スペイキャストにはその地方によって様々
なキャスト方が存在しますが、必ずしもこう
しなければいけないと言う決まりはありません。
使用しているロッドを十分に感じて、生かす
事が出来れば、それが正しいスペイキャスト
だと、ハリーは言います。
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